最近の出来事を元に脚本を書いてみる。その3
はじめに
この話はいい感じにフィクションです。
登場人物
わたし(26)…会社員
店長(36)…店長
客(20)~(60) ...同じ会社の会社員。12名
M
間違えて一駅手前で降りてしまった。
あまり降りない駅なのでしばらく探索。
フラフラしているうちにカフェバーを発見したので、単身乗り込んだ。
SE カフェバー
店主「いらっしゃいませ」 店主「何名様ですか?」
M
バッチリ一人です。
言うのもはばかられるので質問に答えず、すかさず質問で返した。
わたし「何時までやってます?」 客「俺がはらうって!俺が俺が」
M
団体客がいるらしく声がかき消されてしまった。
店主「え?」 わたし「何時までやってますか?」 店主「0時までやってるので大丈夫ですよ」
私はカウンターに座りビールを注文する。
ここは俺が払うよ! 5000円! いーや先輩それは申し訳ないっす! 僕が払いますよ! いやいや俺が全員分払うよ! いいから座っとけ!俺が払いに行く。 先輩ばっかにいいかっこさせてらんないよなぁ!? おまえら全員5000円出せ! ここは俺が払うよ!
M
ちょっと離れたところに大きなテーブル席があった。
そこでどうやら誰が払うかでもめてるらしい。
議論がぐるぐる堂々巡りしている。
もういいよ!俺が全員分出せばいいんだろ! いやすわれよ。お前給料日前だろ。 みんな給料日前じゃねえか! おれが貯金ではらうよ!おろしてくる! おい。抜け駆けは許さねえぞ!
M
なかなか終わりそうにない。
未来永劫揉めていたいのだろうか。それくらい楽しそうにやっている。
初老の社員「お支払はすんでるからそろそろ出ようか」 え!? マジっすか! すんません! そんなつもりは! そんなそんな!
M
やいのやいのやっている間に、
一番年上の方がどうやら支払いを済ませていたらしい。
大げさすぎるくらい感謝しながら、団体客は店から出ていった。
M
店には僕一人になってしまった。
さっきまで賑やかだったのにいきなり物音一つしないくらいになってしまった。
厨房から皿をカチャカチャやる音が少し聞こえるくらい。
わたし「静まり返りましたね」 店主「ホントですね。お騒がせしました」 わたし「耳がキーンってなるくらい静かですね」 わたし「さっきの、なかなか会計が決まらなくて面白くなかったですか」 店主「あれおもしろかったよね」 店主「ここは僕が払いますよ!っていきたかったもん」
M
このお方は何のために店をやっているのだろうか。